エミュレーター API の概要
IBM® Z and I Emulator for Windows 製品は、いくつかのアプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) を備えています。それぞれのインターフェースは、特定の関数群を備えており、 目的に応じて使用することができます。ご使用のアプリケーションの機能要件に最も適した プログラミング・インターフェースを選択してください。アプリケーションによっては、希望する結果を得るために 複数のインターフェースを使用する場合もあります。プログラミング・インターフェースには、以下のものがあります。
- エミュレーター高水準言語 API (EHLLAPI):このインターフェースは、ホスト画面上の文字などのエミュレーター「表示スペース」にアクセスする機能を提供します。また、ホストへのキー・ストロークの送信、ユーザーが入力したキー・ストロークのインターセプト、ホスト・セッションの状況の照会、ファイルのアップロードとダウンロードなどの機能も提供します。このインターフェースは、ユーザーが直接介入することなく、 ホスト画面を読み取ってキー・ストロークを入力する自動化操作プログラム・アプリケーションでしばしば使用します。『EHLLAPI 関数』を参照してください。
- IBM標準 HLLAPI サポート: これは、標準プログラミング・インターフェースです。これを使用することで、ホスト・エミュレーター・セッションにプログラムでアクセスすることができます。『IBM 標準 EHLLAPI、IBM 拡張 EHLLAPI、および WinHLLAPI プログラミングの概要』を参照してください。
- IBM拡張された HLLAPI サポート: このインターフェースは、IBM 標準 HLLAPI インターフェースに基づいたものです。既存の関数のすべてを提供しますが、データ構造は変更後のものを使用します。『IBM 標準 EHLLAPI、IBM 拡張 EHLLAPI、および WinHLLAPI プログラミングの概要』を参照してください。
- Windows高水準言語 API (WinHLLAPI): このインターフェースは、IBM 標準 EHLLAPI とほとんど同じ関数を提供し、 さらに、Windows 環境を利用した拡張関数をいくつか追加しています。『IBM 標準 EHLLAPI、IBM 拡張 EHLLAPI、および WinHLLAPI プログラミングの概要』を参照してください。
- ウィンドウ・ハンドルおよびポインターを受け入れる、または返す 32 ビット API は、HCL ZIEWin では正常に動作しない可能性があります。x86 と x64 プラットフォーム間でポインターやハンドルのサイズが異なるからです。
例:
API Start Communication Notification (80) のバイト数 (9-12) で返される「データ・ストリング」パラメーターは、x64 プラットフォームでは切り捨てられる可能性があります。
- Z and I Emulator for Windows セッション API (PCSAPI): この インターフェースは、 エミュレーター・セッションを開始、停止、および制御したり、エミュレーター設定を制御したりするために使用されます。『PCSAPI 関数』を参照してください。
Z and I Emulator for Windows Version 1.0 では、ページ設定およびプリンター設定の制御と検索を行うための関数が追加されています。『ページ設定関数』および『プリンター設定関数』を参照してください。
- HCL Z and I Emulator for Windows ホスト・アクセス・クラス・ライブラリー (ECL): ECL は、アプリケーション・プログラマーおよびスクリプト言語ライターが簡単かつ迅速にホスト・アプリケーションにアクセスできるようにするためのオブジェクトのセットです。Z and I Emulator for Windows では、3 つの別個の ECL 層 (C++ オブジェクト、 ActiveAutomation (OLE)、および LotusScript Extension (LSX)) をサポートしています。詳しくは、Host Access Class Library (HACL)を参照してください。