コマンド行 FTP

コマンド行 FTP により、コマンド行上で FTP の機能を利用することができます。これは、pcsftpcmd.exe を使用して、UNIX ファイル・システムを採用しているホストとの間で FTP によるファイル転送 (送受信) を行うために使用されます。コマンド行から一連のパラメーターとスイッチを使用することにより、それを呼び出すことができます。この実行可能ファイルでサポートされる機能は、次のとおりです。
  • ファイルのダウンロード
  • ファイルのアップロード
  • ファイルの削除 (ホスト側)
  • 新しいディレクトリーの作成 (ホスト側)
この実行可能ファイルの呼び出しに必要な引数は、次のとおりです。
hostname
これは、最初の引数で、接続先の FTP サーバーのホスト名を指定する必要があります。
username / password
これらは、2 番目と 3 番目の引数で、指定したホストへのアクセスに使用するユーザー資格情報を指定します。
operation
この引数で、実行する必要がある操作を指定できます。指定可能な操作は、次のとおりです。
  • /d - このスイッチは、ホストからクライアント・システムにファイルをダウンロードするために使用されます。このスイッチの後に、ファイルのダウンロード先のローカル・ディレクトリー、1 つのスペース、およびホスト・ファイルの完全パスに続くダウンロード・ファイル名を指定する必要があります。
  • /u - このスイッチは、クライアント・システムからホスト・サーバーにファイルをアップロードするために使用されます。このスイッチの後に、ローカル・ディレクトリーの完全パスに続くアップロード・ファイル名、1 つのスペース、およびファイルのアップロード先のホスト・ディレクトリーを指定する必要があります。
  • /FILE - このスイッチは、別のファイルに入っている一連の FTP コマンドを実行することを指定するために使用されます。このスイッチの後に、バッチ・コマンドが入っているファイルの完全パスと名前を指定します。
  • MKDR - このスイッチは、ホストに新しいディレクトリーを作成するために使用されます。この後に、作成するディレクトリーの名前を指定します。
  • DELE - このスイッチは、ホストからファイルを削除するために使用されます。このスイッチの後に、削除するファイルの完全パスと名前を指定します。

転送モードは AUTOMATIC に設定されます。つまり、この実行可能ファイルは、転送されるファイルの拡張子が .log、.ini、.txt、.bat、.inf のいずれかであるかどうかを自動的に検査します。これらのいずれかの拡張子である場合は、モードが ASCII に設定されます。それ以外の場合は、BINARY モードに設定されます。

ヘルプを呼び出すには、次のいずれかのスイッチを使用します。
  • -?
  • /?
  • -HELP

ここでの問題は、パスワードがプレーン・テキストであることです。これは、接続の確立時にパスワードを明示的に入力するようにお客様に要求することで解決できるセキュリティー問題です。

開発されている初期コマンド行 FTP は、非セキュア接続のみを扱い、セキュア接続をサポートしません。現在開発中のコマンド行 FTP は、Windows/Unix スタイルのファイル・システムのみをサポートします。他のファイル・システムは、将来のリリースでサポートされます。

ユーザーが他のパラメーターとともにパスワードをプレーン・テキストで提供したくない場合は、パスワード・フィールドに - を 1 つ入力します。これにより、コマンドの実行時にユーザーに動的にパスワードの入力を求めることができます。

現在、コマンド行 FTP は、英語でのみ利用できます。