PCFL 項目

PCFL はフィールド定義を識別します。データ・ファイルの各フィールドに ファイル記述ファイルの PCFL 項目を入力してください。PCFL レコードは、 データ・ファイルで定義するフィールドと同じ順序になっていなければなりません。

ファイル記述ファイルには 256 の PCFL レコードを定義して、PCFL レコードは 1 桁 目からはじめてください。257 以上の PCFL レコードを入力すると、 エラー・メッセージが表示されます。1 つのレコードを 2 行以上に続けることはできず、 レコードの最初の 80 文字だけ が使用されます。

次に、PCFL 項目の例を示します。
PCFL CUSTNAME 1 20  CUSTOMER NAME
それぞれの PCFL 項目には次のものが入っています。
  • キーワード PCFL。1 桁目から始まって、その後に 1 個のスペースが入ります。これによって、そのレコードがフィールド記述であることを識別します。
  • フィールド名。その後に 1 個のスペースが入ります。この名前は、iSeries、eServer™ i5、または System i5® のフィールド定義に存在する名前と一致しなければならず、1 から 10 文字の長さにすることができます。
  • データ・タイプの標識。表 1 に、このフィールドに存在するデータのデータ・タイプを表す標識を示します。指定した標識の後には 1 個の スペースを入れなければなりません。
  • workstation・ファイルに保管されるフィールドのサイズ (バイト単位)。1~4 文字の範囲で指定できます。
表 1. データ・タイプ標識
標識 「データ・タイプ」
1 ASCII1
2 ASCII 数値
3 Hexadecimal (16 進数)
4 バイナリー
5 ゾーン
6 パック 10 進数
7 BASIC 整数
8 BASIC 単精度浮動小数点
9 BASIC 倍精度浮動小数点
10 EBCDIC
11 EBCDIC ゾーン 10 進数
12 EBCDIC パック 10 進数
1
日付、時刻、タイム・スタンプが含まれます。ただし、 変換されないファイルは除きます。

入力するデータ・タイプ標識は、その前に入力されたファイル・タイプに 対して有効な標識でなければなりません。その他のデータ・タイプは無効であるため、iSeries、eServer i5、または System i5 へのデータ転送中にエラーと診断されます。

表 2 に、各ファイルの有効な 1 バイト文字セット (SBCS) の データ・タイプを示します。

表 2. ファイル・タイプの有効な SBCS データ・タイプ
ファイル・タイプ 有効なデータ・タイプ
ASCII テキスト

ASCII ASCII 数値

DOS ランダム

ASCII 2 進数 16 進数  

ASCII パック 10 進数 ゾーン 10 進数
BASIC 順次 ASCII ASCII 数値
BASIC ランダム ASCII BASIC 倍精度浮動小数点 BASIC 整数 BASIC 単精度浮動小数点 16 進数
DIF ASCII ASCII 数値
無変換 2 進数 EBCDIC EBCDIC パック 10 進数 EBCDIC ゾーン 10 進数 16 進数
DOS ランダム・タイプ 2 ASCII 2 進数 16 進数 パック 10 進数 ゾーン 10 進数
BIFF 形式 ASCII ASCII 数値
注: 変換された場合、ASCII (SBCS) に日付、時刻、タイム・スタンプのタイプが含まれます。変換されなかった場合、EBCDIC に日付、時刻、タイム・スタンプが含まれます。

BASIC 順次ファイルと DIF ファイルの数値フィールドには、サイズが指定されて いなければなりません。ただし、これらのフィールドのデータは可変長であるため、 データ転送機能では、最大長で 65 文字を想定しています。この最大長によって、ASCII の指数最大値もカバーされます。文字フィールドに指定するサイズは、そのフィールドのデータ項目の 最大サイズでなければなりません。

表 3 に、それぞれのデータ・タイプに指定できるworkstationのデータ長 の範囲を示します。これらの値は、PCFL 項目のサイズに指定できる最大長です。

表 3. PC の SBCS データ・タイプに指定できるデータ長の範囲
PC のデータ・タイプ データ長の範囲 (バイト数)
ASCII 4093
ASCII 数値 33 (DIF と BASIC 順次の場合には 65)
BASIC 倍精度 8 (指定できる唯一の長さ)
BASIC 整数 2 (指定できる唯一の長さ)
BASIC 単精度 4 (指定できる唯一の長さ)
バイナリー 4
EBCDIC 4093
Hexadecimal (16 進数) 2048
パック 10 進数 (ASCII および EBCDIC) 16
ゾーン 10 進数 (ASCII および EBCDIC) 31
時間
  • HMS 1
  • USA
  • ISO、EUR、および JIS 1
  • DDS、DFT
  • 8
  • 8
  • 8
  • 8 または 10 2
日付
  • MDY、DMY、YMD
  • 年間通算日
  • ISO、EUR、JIS、USA (注 1 を参照)
  • DDS、DFT
  • 8
  • 6 (指定できる唯一の長さ)
  • 10
  • 6、8、または 10 2
タイム・スタンプ
  • 26
Notes:
1
これらの省略形は、時刻および日付パラメーターのセクションに示されます。
HMS
時間 分 秒
EUR
IBM® 欧州標準規格
JIS
日本工業規格西暦
ISO
国際標準化機構規格
2
長さは、DDS のホスト・ファイル内で定義された形式によって決まるか、あるいは iSeries、eServer i5、または System i5 のジョブ・デフォルト値 (DFT キーワード) が使用されます。

表 4 に、それぞれのデータ・タイプに指定できる iSeries、eServer i5、または System i5 のデータ長の範囲を示します。

表 4. iSeries、eServer i5、または System i5 のデータ・タイプに指定できるデータ長の制限
iSeries、eServer i5、または System i5 のデータ・タイプ データ長の範囲 (バイト数) 1
バイナリー 2 または 4 (指定できる唯一の長さ)
EBCDIC 4096
Hexadecimal (16 進数) 2048
パック 10 進数 (EBCDIC) 16
ゾーン 10 進数 (EBCDIC) 31
時間  
   HMS 8
   USA 8
   ISO、EUR、および JIS 8
   DDS、DFT 8 または 10 2
日付  
   MDY、DMY、YMD 8
   年間通算日 6 (指定できる唯一の長さ)
   ISO、EUR、JIS、USA 10
   DDS、DFT 6、8、または 10 2
タイム・スタンプ 26
Notes:
1
workstationとシステムのデータ・フィールドのデータ長の範囲は異なる場合があります。この場合に、転送機能はworkstationのデータをシステムのフィールドに入れようとします。このデータがフィールドに入らない場合には、メッセージが表示されます。詳しくは、データ変換を参照してください。
2
長さは、DDS のホスト・ファイル内で定義された形式によって決まるか、あるいは iSeries、eServer i5、または System i5 のジョブ・デフォルト値 (DFT キーワード) が使用されます。

そのフィールドのデータに関連した小数点以下の桁数がある場合には、 長さの指定の後にスラッシュ (/) を入れてから、小数点以下の桁数を入れる必要があります。長さ、スラッシュ、小数点以下の桁数の指定の間にスペースがあってはいけません。

小数点以下の桁数を指定するときは、小数の数値の右端バイトからの桁数を参照します。データ・タイプが以下のいずれかでない限り、浮動小数点の数値に小数点の位置を 指定してはいけません。
  • ASCII 数値
  • バイナリー
  • パック 10 進数
  • ゾーン
注: フィールドの小数点以下の桁数の範囲は、0~9 またはその数値の小数点以下の 最大桁数のいずれか小さい方までです。転送機能では、フィールドに入るように数値を 四捨五入することがあります。詳しくは、データ変換を参照してください。